magmaのムード
ブランドの定番となってきたマグマ。
誕生のきっかけは、自分自身の結婚指輪でした。
恐らく一生でもっとも多く目にすることになる指輪…
どんなデザインにしよう?
家族となり一緒に過ごすうちに、人も関係もきっと徐々に変わるはず。
その変化にポジティブに向き合いたい、ずっと柔らかくしなやかでいたい。
飽きが来ず、頑丈で、肩肘張ってなくて、くるくる回っても気にならなくて、年取ってもちゃんと似合って、、
ふと「マグマ」のイメージが湧きました。
夫に提案すると一瞬返答に困ってましたが…
フランスの火山学者、クラフト夫妻の写真集からアイディアを膨らませたりしながら、
初めて形を得たのが2014年。
その後も質感を変化させたり形を増やしながら、今に続いています。
9年経った今も、結婚指輪は私の一番のお気に入り。
使ってみると実は機能的にも優れていて、
・小傷が目立たない
・使うほどにマグマの凹凸に沿って自然なツヤが増す
・正面がないから付ける向きを気にしない、くるくる回すと違う表情が見えて新鮮
・フォーマルにもカジュアルにも遊びのあるスタイル
・ボリュームがあるからとにかく頑丈
加えて、あくまで個人的な実感ですが、
光をランダムに反射するためか、つるっとした地金よりも周囲の環境を繊細に映してくれる。
空が澄んでるとか、緑が青々してるとか、ああ夕方の陽だなあとか、夜には家の電球色の暖かさを感じたり。
キラキラが水面に見えたり、木漏れ日のように感じるときも。
なにか形を成す以前の根源的なエネルギー。
ゆらぎ変化し続けることのしなやかな強さ。
自然の一部である自分の、身体性を呼び覚ます装置。
マグマに込められたイメージについて、制作者である自分も時間とともに認識が深まってきました。
だから、選んでもらえるときは、ビジョンを共有できたように感じてとても嬉しい。
ワックスの塊から見えない形を掘り起こす作業はとても時間がかかり、
ラインナップの刷新に手間取っていますが、秋くらいに改めて発表できるよう目下準備中です。
どうぞお楽しみに。