オパールリングと家族の記憶

オパールリングと家族の記憶

新年明けましておめでとうございます。

早速、忙しく1月を始められることを幸いに思います。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 

今日は、以前ジュエリーリフォームで制作させていただいたオパールリングについて、

お客様からいただいたエピソードをご紹介します。

 

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「そのオパールは、祖母の誕生石です。

祖母は福岡県の、ど田舎に住んでいたのですが、昔、宝石屋さんの展示会が街であったらしいんですね。
そこに祖父と多分デートで行ったら、展示会の最後のショーケースに、2人とも今まで見たことのないメキシカンオパールの指輪があって、釘付けになったらしいです。
赤や緑の炎がキラキラ浮いて見えますよね。
祖父は帰宅後も、どうしてもそのオパールが魅力的で気になって、また1人で見に行ったらしいんですね。

戦争中に生まれた世代なので、宝石を買う文化もなかった祖父ですし、普通の公務員だったので裕福でもありませんでした。

今と違って、宝石の値段やグレードや価値を自分で調べたり比較したりできない昔であって、さらに田舎でしたから、その値段が適正なのかも分からず、
ただ自分の感性と宝石屋さんを信じて買うしかなかったと思います。

それでもやはりどうしても忘れられない宝石だったので、やっぱりこれは買おう!と思って、一念発起してこっそり買ってきて、
祖母に、おまえの誕生石だからと言って、プレゼントしたらしいです。

そんなエピソードを生前に祖母が教えてくれました。
祖父は私が子供の頃に亡くなったので、祖父が祖母を大事にしていたんだなと分かって、ほっこりした気持ちになったのを覚えています。」

 

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以上はご依頼主様のお姉様から伺ったお話。

妹様ご本人曰く、

「オパールの指輪を見せてもらった時に、私が、おばあちゃんが死んだらちょうだいと、不謹慎なことを言った(たぶん幼稚園児の頃)のを覚えていてくれて、私が結婚したときにくれました!」

とのことでした(笑)。

 

ジュエリーのリフォームは、今ある材料を使ってゼロから作るよりも大変なことが多いです。

それでも、やっていて温かい気持ちになれるリフォームが、私は大好きです。

 

人は一人一人が紛れもなく歴史的な存在であること、

脈々と続いてきた物語の上に存在していることを、再確認できる気がするから。

その感覚は、今生きている人の足元を少し強くしてくれるんじゃないかな?と、

思う、というよりも、そうであることを願っています。

 

 

いつまでも見飽きないような美しいファイアーオパール。

これからも、新たな形で輝き続けてくれますように。

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